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研究会 第12回

2010年09月11日

■パーソナリティ障害とは何か?
パーソナリティ障害を考える上で、まずはパーソナリティとは何かということを問わなければならない。パーソナリティと関係する用語は「性格」と「気質」。その「性格」と「気質」が統合されたものがパーソナリティと考えるのが一般的である。
「性格」は心理社会的な側面を指す。
「気質」とは遺伝的、気質的側面を指す。

アメリカの精神科医ロバート・クロニンジャーは次のように、七因子から成るパーソナリティ理論を作り上げた。
性格を形作るものとして「自己志向」「協調」「自己超越」
気質を形作るものとして「新奇性探求」「損害回避」「報酬依存」「固執」

●パーソナリティ障害は単なる「性格」か「病気」か?
修正できない性格ではなく、治療することも可能は「障害」と捉える考え方であり、これは実際の症例や統計的データの積み重ねに基づいた事実である。
実際、パーソナリティ障害の人も、もともとそういう「性格」だったわけではなく、何かの挫折やつまづきを契機として様子が変わったようになり、性格や行動の問題が端的に出てきたことが多い。

●認知や行動の著しい偏り
パーソナリティ障害は一言で言えば、偏った考え方や行動パターンのため、家庭生活や社会生活、職業生活に支障をきたした状態である。

●パーソナリティ障害の基本症状
・両極端で二分法的な認知
・自分の視点に囚われ、自分と周囲の境目が曖昧
・心から人を信じたり、人に安心感を持てない
・高すぎるプライドと劣等感が同居
・怒りや破壊的な感情に囚われて、暴発や行動化を起こしやすい

【参考文献】パーソナリティ障害がわかる本 岡田尊司



■カウンセラー、セラピストに求められる資質
カウンセラーやセラピストはどのような教育や訓練、スーパービジョンを受けて「専門家」になるのだろうか。そしてどのようなプロセスを辿り、熟練していくのか。また、カウンセラーやセラピストになるためにはどのような資質が必要なのであろうか。

●心理カウンセラーとしての発達段階
カウンセラーの発達段階には多くのモデルがあるが、今回はスコウフォルトとロンスタットによる8段階の発達モデルを見る。
(1)一般常識で行動する段階
(2)専門家としての訓練に移行する段階
(3)エキスパートを模倣する段階
(4)条件的自律の段階
(5)探求の段階
(6)統合の段階
(7)個性化、個別化の段階
(8)高潔で欠けるところのない段階

●カウンセラーに求められる資質
・外的特徴
北アメリカの研究では、カウンセラーの性別や年齢などの外的特徴は、カウンセリング効果との関係に一定の傾向は見られなかった。しかし、日本においては年齢をもとに上下関係を重視する傾向が強いため、さらに検討の必要はある。

・専門家としての地位と臨床スキル
これまでに行われた研究では訓練の長さ、そして臨床経験年数とカウンセリング効果に一貫した答えが出ていない。もう一方でカウンセラーの臨床経験が長い方がカウンセリング効果が高いという結果もある。
クライエントの問題が重いときには、より経験のあるカウンセラーの方が高い効果を上げていた。
(ここで言う「経験」とは臨床経験のことであり、人生経験のことではない。つまり若くても臨床経験が長ければ高い効果を上げる可能性があり、年配でも臨床経験が少ない臨床家の場合は改善率が下がる可能性があると言える)

これらの結果が意味するのは、長い訓練を積んだからといって、必ずしもよい臨床家になるとは限らないと言うことである。
重要なのは訓練を受けた期間ではなく、どれだけ臨床スキルが身に付いているかということだ。
長い訓練を受けるカウンセラーの中には研究することが中心で、臨床に関心が薄い人がいるかも知れない。また臨床(実際のカウンセリング)に対しての動機付けが低かったり、もともと適切な対人スキルを持ち合わせていない人もいると考えられる。

オーリンスキーらのレビューでは、カウンセラーの経験年数よりも臨床スキルの高さの方がカウンセリングの効果と関係していることが示された。

(つまり臨床経験年数とたゆまぬ努力により知識と臨床スキルを上げていくことが優れた臨床家となるために必要なことだと言えるだろう)

・個人的資質
カウンセラーの個人的資質に関する研究において、一貫して効果との関係が示されてきたのは、カウンセラーの共感、無条件の肯定的配慮、自己一致(または純粋性)というクライエント中心療法の治療関係三原則である。
また、カウンセラーの感情的ウェルビーイング(主観的幸福感)もカウンセリング効果と正の関係を持つことが繰り返し示されてきた。

カウンセラーはクライエントと接する上で、ただ技法や専門知識を一定の規則に従って適用しているのではなく、一人の人間としてもっと深く感情的で個人的な関わりを持つ。カウンセラーの一人の人間としての資質、クライエントに対する在り方が重要であり、カウンセラーの「自己」が治療的効果の欠くことのできない一部となっている。
カウンセラーは自己モニタリングを行うことが重要である。

●自分について考えてみよう!
カウンセラー、セラピストにとって、自分を知り、自己をコントロールできるようになることは必須である。ここで、自分自身について考えてみよう。
(もちろん、これはテストではなく、正解もない)

(1)自分はいつ頃から、なぜカウンセリングや心理療法に関心を持ったのだろうか?
(2)他者の相談に乗るときの自分をどのように受け止めるか?
   例えば有能感を感じるか?誇らしく思う、他者に必要とされていることを実感し、
   自分の存在価値を確かめることができるなど、どのように感じるか?
(3)自分は他の人からどのような人と言われているか?
   周囲にどのような人と受け止められているか?
   自分はそのことをどう感じるか?
(4)自分自身は自分のことをどのように見ているだろうか?
   上記(3)の答えとギャップはあるか?
   もしギャップがあるとしたら、それは埋めていく必要があるだろうか?
(5)カウンセラー発達段階の8段階のうち、自分はどのあたりだろうか?
(6)5年後、10年後のには、どのような「自分」になっているか想像してみよう。

【参考文献】カウンセリング・心理療法の基礎 金沢吉展[編] (有斐閣アルマ)



■カウンセリング・マインドとは何か?
カウンセリング・マインドというのは和製英語であり、学術的な用語ではない。解釈次第で広義に使われるが、簡単に言うと「カウンセリングを行うときのような気持」というような意味である。相手の気持ちを相手の身になって考え、そして相手との人間関係を大切にしようとする心構えのことである。つまり共感的に理解しようとする気持であり、無条件に肯定的関心を相手に示すことである。

こういった態度は心理カウンセラーとして重要であるというのは当然のことであるが、それだけではなく全ての人間関係において、このように相手の立場や言動、行動に対して配慮するという気持で接することを普段からの態度として身に付けていた方が望ましいと言える。

相手を承認すること、相手の存在や言動、思考、行動を、まずは認めることから全ての良好な人間関係が構築されるのではないでしょうか。






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